
笑顔のない・大人になれない子どもたちが増えているのはなぜ?!
メディア漬けと早期教育、塾やお稽古・スポーツ活動で、子どもたちは心も体もへとへとになっています!
子どもたちが生きる土台をしっかり作るために大人たちは何をするべきか、臨床歴40年の小児科医が提言します!!
◆◆◆ 目次 ◆◆◆
この本の誕生のいきさつ (斎藤惇夫)
はじめに
Ⅰ 笑顔が希薄になった子どもたち
第1章 子どもの描く絵からわかること
第2章 「まなざし」が赤ちゃんを育てる
第3章 小児科外来にやってくる子どもたち
Ⅱ 子どもたちの叫びが聞こえていますか?
第4章 子どもの慢性疲労について
第5章 子どもを「へとへと」にしているものは何か?
第6章 映像メディアは子どもの脳にどんな影響を与えているか
第7章 ヘビー・ユーザーと「大人になれない子ども」
第8章 ゆがめられた子どもの心
第9章 暴力的な事件の背景にあるもの
第10章 最恐メディア「スマートフォン」
Ⅲ 取りもどそう! 感動あふれる子どもの世界
第11章 いまこそ大人の意識改革が求められる時
第12章 子どもの本当の幸せのために
◆◆◆「はじめに」より◆◆◆
「不適切な養育環境」の中で、年齢相応に心が成長できない状況に置かれ、「幼い心」を抱えたままの子どもが大勢います。いま問題になっているさまざまな社会的現象や、反社会的事件の背景にあるのが、この「大人になれない子ども」の問題なのです。
本書では、いま生じているさまざまな問題のからくりを解き明かしながら、傷つけられた子どもの心には、回復する力があることをお話しいたします。そして最後に、次世代に「希望」を伝えたいと思います。
◆◆◆ 著者紹介 ◆◆◆
田澤雄作(たざわ・ゆうさく)
1948年青森県生まれ。独立行政法人国立病院機構仙台医療センター小児科元部長(現在非常勤医師)。日本小児科医会「子どもとメディア」対策委員会副委員長、「学校保健・心の問題」委員会委員を務める。現在、宮城県立こども病院支援NPO法人「ワンダーポケット」理事長、膵線維のう胞症(CF)の治療環境を実現する会会長 、NPO法人「子どもの村東北」理事。著書『テレビ画面の幻想と弊害――むかつく・キレル・不登校の彼方にあるもの』(悠飛社、2003年)、共著『いま、子どもたちがあぶない!』(古今社、2006年)ほか。